北海道大学で働く非常勤職員へ適正な賃金を!賃上げアピールチラシを配布しました。

 北海道の最低賃金が現行の960円から50円引き上げられて1,010円となる見込みですが、北海道大学札幌キャンパスの事務の非常勤時給は最高でも1,180円であり、最低賃金からたった170円しか違いがありません。大卒初任給の給与が年々引き上げられる中で、非常勤職員の時給は平成22年以降、低い水準を強いられてきました。このような状況を変え、非常勤に職員に適正な時給を支給させるために、北海道大学教職員組合では今回、賃上げアピールのチラシを作製して、令和6年9月6日(金)と9月12日(木)に北大正門前等で街頭チラシ配布を行いました。また、北大職組が考える適正時給である「1,410円」が実現するよう、これ以降も引き続き大学に対する賃上げアピールを続けていきます。


北海道大学で働く非常勤職員へ適正な賃金を!

2010年に導入した「定額単価表」の導入により、非常勤職員の時給が上がらないままとなってしまいました。これは非常勤職員に対する不利益変更です。北大は制度を見直し、毎年度「定額単価表」を改定することで非常勤職員の賃金を常に適正水準に保たなければなりません。

 2009年まで、非常勤職員の時給は正規職員の月額給与計算に使われる「基本給表」を使用して計算されていました。この時までは、正規職員の賃金水準が「基本給表」の賃金水準上昇に伴って上がると、非正規職員の賃金水準も上昇していました。

 しかし2010年から、北海道大学は「定額単価表」という非常勤職員専用の単価表を作成しました。2010年時点ではこの単価表は正規職員と比べても適切な賃金水準を保っていましたが、2015年から2020年にかけて正規職員の「基本給表」の賃金水準が上昇しても、北海道大学は「定額単価表」の賃金水準を上げませんでした。

 このような対応を続けたため、単価表の低い区分に道内最低賃金が追いついてしまう状況が生じました。2010年時点では最も低い時給区分でも道内最低賃金より100円以上も高かったのですが2024年8月時点では、単価表に最初からあった11個の単価区分の内、半分以上の実に6個の単価区分が最低賃金と同じ水準となりました。北海道大学の非常勤職員が最低賃金で雇われることがもはや当たり前になってしまったのです。

 北海道大学は2023年と2024年に、それまでの最高時給より30円高い時給区分を2年連続で新設しました。しかし、それでも基本給表で計算される適正水準との差は開いたままです。2024年の人事院勧告を受けて、北海道大学は基本給表の改定を行うと予想されますが、仮にそれが実施された場合、適正水準との差は、全時給区分平均で約250円も乖離すると組合は計算しています。

 非常勤職員の給与水準は今こそ、速やかに見直されなくてはなりません。組合は非常勤職員の定額単価表を、制度開始時の算出方法に基づいて、下記のものに改定することを大学に求めます。そして今後も、定額単価表を年度毎に見直して、常に適正水準に保つことを求めます。


(以下、配布したチラシ)